本号ではホテル利用頻度の高い出張族を集めての座談会を実施。
今回は30歳前後=アラサー世代の3名がそれぞれの出張スタイルや性別などに根差した
“ならでは”のあるある話をたくさん聞かせてくれました。
(取材データ: 2017年3月29日 @メルマガ編集部事務所[ 福岡県福岡市 ] にて実施)
それではまず、皆さんの「出張族ならではのライフハック(=ちょっとした工夫やノウハウなど)」を聞かせてほしいのですが。
僕は仕事柄、その街のムードや “本物の若者たちがどこに集まっているか”など、リアルな街を効率良くリサーチする方法を長らく探求し続けてきましたが(笑)、ようやくそれを編み出したんですよ。
ほうほう、それは使えそうなライフハックですね。
僕、音楽が好きなんですが、最近は有名なアーティストでも、ライブハウスじゃなく地元の趣味の好いカフェでミニライブのツアーをやったりしてるんですよね。その会場こそがねらい目です。事前に公演情報から会場を調べて、その店に実際に行ってみると、その街のリアルな若者像が捕まえられるだけじゃなく、現地で気の合う仲間も見つかったりして(笑)、コレ、外れが少ないんですよ!オススメです。
さっそく“ならでは”のやつ来ましたねぇ(笑)。でもこれは瓜生さんみたいな特殊なお仕事に限らず、営業系のサラリーマンの方にも使えるテクニックでもある。ほかにはあります?
僕の出張移動はほとんど新幹線なので、電源を確保するために「座席は窓際か通路側を選ぶべし」などの小さなテクニックもあるんですが、それよりも「Evolution Pillow」て枕がもうめちゃくちゃオススメです。低反発素材のネックピローで首元にスマホをセット出来るので、これを装着してイヤホン耳に突っ込んで、リラックス姿勢をとればもう僕の出張準備は完了。あとは快適に夢の中で、もはや必携アイテムです
なんと…そんなに良いんですか…(こっそり手元のスマホ通販サイトでウィッシュリストに追加する)。さてそれでは次、浦志さんはいかがですか!
いきなり自分の仕事の営業みたいになって恐縮なんですが…(苦笑)、自分で使っててもやっぱり最近の交通系ICカードのサービス向上には便利さを実感します。とくに、出張後の交通費精算は皆さん気の重い作業だと思いますが、実はICカードの利用履歴レシートは、電車の券売機(全国相互利用ICカード対象全駅!)やポイント交換機で印刷が出来るんですよ。
ええええホントですか!券売機で!?知らなかった!
すごい食いつきましたね、ふたり(笑)。
そうなんです。是非今度試してください!
さあ続いて原口さんには「ホテルに望むサービス」を聞いてみましょう。原口さんは長期連泊の出張が多いことや、なにより女性としての目線があると思いますが。
はい、まず私、コーヒーがあまり得意じゃない「紅茶派」なんですけど、昨今のコーヒーブームもあって「こだわりのコーヒー」をご用意されてるホテルが増えてて。それ自体は良いことなんですけど、お茶派としては「こだわりのお茶や紅茶」も揃えてくれればなぁって。だって紅茶派ってホントに多いんですよ!!
たしかに僕の奥さんも紅茶派なので、そのご意見は良くわかりますよー。ほかには?
これは以前実際に経験したことなんですけど、アメニティがロクシタン(※フランス本社の上質なコスメブランド)だったことがあってもう、ホントに感動して!
さすがにロクシタンは贅沢ですけど、プロバンシア(※老舗石鹸ブランドである「ペリカン石鹸」がホテル向けに開発したアメニティシリーズ)だったときもすごく嬉しくて。それ以降ホテルを選ぶときには、検索項目に『アメニティ プロバンシア』があれば良いのになって本気でおもうくらい(笑)。好みのアメニティを揃えて下さってるだけで、「次もここ使おー」って思うんです。
そのピンポイント過ぎる検索項目は可笑しいですけど(笑)、アメニティが再訪の決定打にまでなるってのはすごい話ですな…!
さて原口さんのご意見からの流れで、男性ふたりにも聞いてみましょう。瓜生さんにとって「あると嬉しいホテルのサービス」は?
まずは朝食。メニューが充実してたら嬉しいのはもちろんですが、僕が欲しいのは「朝食のテイクアウト」サービスです。パッと持ち出せるテイクアウト用のセットを用意して下さったりしたら、かなり嬉しいですね。
あと仕事柄、取引先の閉店時間まで付き合うのが前提なので、身体が空くのは平気で22時以降とかになるんですけど、その時間から出歩こうと思っても、ほとんどのお店はもう営業してないんですよ。各ホテルで近隣案内マップなどはご用意されてますけど、それのもう一歩踏み込んだ、「深夜も営業してるお店やスポットのマップ」があったら、本当に大助かりです。
なるほど。さぁ浦志さんはいかがですか。
出張強者のおふたりに比べたら平凡ですが、やっぱりホテルに戻ってきて、部屋に戻る前のロビーが落ち着いてくつろげる空間だったときには、すごく嬉しくなりますね。気軽にパソコンが開ける席があるとか、良いアロマが焚いてあるとか、あと、美味しいコーヒーが飲めるとか…(原口さんをチラリと見る。笑)。
続いては、皆さんが「実際に出張先で体験した、“忘れられないほど感動した”サービス」をお聞きしたいのですが。
以前宿泊したビジネスホテルでは、23時過ぎにホテルへ戻ってきた宿泊客に、フロントそばで「しじみ汁」をご用意くださってたんですよ。出張先での飲み事が多くなりやすいお客さんへの配慮だと思うんですが、あれは本当に染みました。さらにそれが明けた翌朝には「グリーンスムージー」まで野菜から用意されてて、もう惚れるかと思いました。
私はお部屋にホットアイマスクと夜用焙じ玄米茶と入浴剤などが一緒にまとめられた快眠セットをご用意頂いてたときにはもうここ、どんだけ優しいんだろう…と感動しました。
なんだかおふたりの話に共通するのはどちらも、「付き合って数か月くらいの初々しい彼氏/彼女が、自分を喜ばそうとちょっとだけ張り切ってやってくれた振る舞い」みたいですよね。つまり、
「わー〇〇くん頑張ってお酒たくさん飲んできたんだねぇ。はい、おつかれさま。(シジミ汁をトン)」。「おぉおかえり〇〇、おつかれさん。ほら、まずは焙じ茶でも飲んで。今日どうだった?(優しい笑顔)」。
それだ…!
そうだよね…!!!
こうしてついに、「すぐれたホテルのサービス」を定義するに至った我々ですが、最後に、ホテルに泊まることの魅力って、なんだと思います?
私は、「家でもやろうと思えばできるけど面倒くさくてやらないことを実現出来る・してくれる」ことじゃないかな、と思うんです。その、ちょっとした「特別感」。そういうお客さん側の気持ちを先回りして応えてくれるささやかな気遣いに、愛着を感じるし、やっぱりまた来たい、という気持ちにさせられちゃう。
さっきの「付き合いたて彼氏/彼女」説を踏まえたあとにそれを聞くと、いよいよホテルサービスは恋に近いのかも、とさえ思っちゃいますね。さり気ないやさしさにキュンときて、またあの人に会いたい、となる…(妄想)。
三好さん、そこ引っ張りすぎですよ(笑)。