新年はピカピカの靴とともに！ホテルのシューシャインサービスを体験してみた

ビジネスの現場で活躍される皆さんにとって、
「靴」は自らの内面と印象をあらわす鏡のようなもの。
そんな「靴」をお泊まりのご就寝の間に磨いてくれる、
妖精のようなサービスが実は西鉄ホテルグループにあることをご存知ですか。

「Master’s Touch シューシャイン・サービス」と謳われたこのサービスは、フロントに靴を深夜24時までに預けておけば翌朝6時以降（ご希望に応じてお渡しを早めることも可能）にプロが磨き上げた靴を受け取れるというもの。
ということで実際に靴をフロントに預けてみます。

さてこの預けた靴を磨いてくださる、靴磨きの妖精…でなくプロフェッショナルこそ、福岡で靴磨き専門店「Boston&ReOlds」の靴磨き職人をされている西上さん。

毎晩、夜中のうちにホテルをめぐり、靴を引き取っては磨いておいてくれる…。謎多き妖精こと西上さん、まずはその生態とプロ意識に迫ってみます。

Q.西上さんの“夜の靴磨き活動”のルーティンを教えてもらえますか？

まず自店の営業を終え、夕食を済ませた夜の10時頃から活動開始です。各ホテルからメールかお電話でその日の状況を頂いており、順にホテルを回ります。

1足あたりの所要時間としては、シューシャインコース（1,000円）で15分、プレミアムシャインコース（3,000円）で30分程度です。
おかげさまで今では1日最低でも10足以上は必ずご発注頂いています。多い日には一晩で25足くらい磨くこともあり、そんな日は明け方の5時半までかかったりしますね。
長時間になる場合は、移動中におにぎりやレッドブルを注入して頑張っています笑。

Q.西上さんにとって「靴磨き」とは？

靴を磨くことは、モノとしての靴と長く付き合うための行為でもありますが、それ以上に、靴の持ち主の方がその日お会いになるお相手の方への気遣い、敬意のあらわれだと思っています。
僕は仕事を通じて、そうしたお客様ひとりひとりの「敬意」の場面のお手伝いをさせてもらえることがとても嬉しく、また誇らしく思っています。

なんて格好いいんだ西上さん…と陶酔する編集部を前に、なんと今回特別に！実際に靴を磨く様子まで取材させていただきました。使えるノウハウ満載、是非ともご注目ください！

さてまず今回磨かれる靴はこちら。

取材直前まで実際にオータくんが履いていた靴。
カサカサにくたびれきった様子が切実です…。
それでは先生、お願いします！

1.靴表面をブラッシング

まずは靴にシューキーパーを入れ、ブラシでさするようにして、表面のホコリを落としていきます。

2.クリーナー × 布で全体を拭き上げ

汚れ落とし用クリーナーを染み込ませた布で靴を拭きます。汚れた箇所に何度も施すのでなく、あくまで靴全体をまんべんなく拭き上げること。お化粧でいうところの「クレンジング（化粧落とし）」。

3.クリームで潤いを与える

靴クリームを専用のブラシに取り、靴全体に塗り込んでいきます。
ブラシにクリームをつける際、多くの方はねっとりとまとわせて塗り込みがちですが（筆者もそうでした）、西上さん曰く「一度にたくさん塗り込んでも靴には浸透せず結局拭き取りに時間がかかるだけなので、ブラシには本当に軽くつける程度で大丈夫」だそう。
どれくらい軽く、かといえば、こちら。

本当にポン、と一度落として、ブラシになじませただけ！
これを靴に塗り込む作業を何度か繰り返すだけで十分なんですって。
その後、特に劣化が気になるポイントにちょんちょんとローションを施した後…

4.ブラッシング

靴全体にブラシをかけていきます。

「あれ？クロス布で磨くんじゃないの？」と思われた読者の皆さん、そうなんです。実はクリームを塗った後クロスを使ってしまうと、せっかく乗せたクリームをまた拭き取ってしまうだけになるのだそう。ところがこうしてブラッシングすることで、その摩擦の熱でクリームが靴に染み込んでいくんですって。
へえええええええ！！！知らなかったーーーー！！！